投資未経験者のよくある五つの誤解

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新NISAがはじまって一年経ち、旧NISAのころより認知度もかなり上がっている一方
実際に投資を行っている人はまだまだ少数派のようです

理由の一つとしてやはり投資というとどうしても怪しいイメージや難しいイメージがあるため
誤解している人が非常に多いことが原因ではないでしょうか

必ずしも全ての人が投資をする必要はありませんが
誤った知識のせいで投資の機会を失うのはめちゃくちゃもったいないです

私も今でこそ資産の大半を投資しており
評価益も一千万円以上に膨らんでいますが
始める前は初心者にありがちな誤解をいくつも持っていました

私の場合は多くの本を読んだりして長い時間をかけて自分なりに調べることで知識を身に着けましたが
正直かなりめんどくさかったのを覚えています

なので今回は投資未経験、もしくは初心者が持つ誤解や疑問について
私なりにまとめたものを五つ解説していきます

もし下記の理由で投資を踏みとどまっている方がいたらぜひ最後まで読んでいってください

投資は失敗すると借金につながる
誰かが儲かるという事は同じだけ誰かが損をする
今は株価が高すぎるから始め時ではない
現金の価値は変わらない
少額投資には意味がない

それでは順番に解説します

投資は失敗すると借金につながる

まず一つ目のよくある誤解として「投資で失敗すると借金になる」というものがあります

周りに投資で失敗した人がいたり、ドラマなどの創作物のイメージでこういう誤解をする方がいます

厳密に言うと投資の種類によってはそうなりますが
それは不動産やFXなどで自分のお金の何倍も投資した場合の話です
通常の株式投資や投資信託ではどれだけ損をするとしても投資していた金額が上限となります

誰かが儲かるという事は同じだけ誰かが損をしている

二つ目の誤解は私も昔持っていた誤解なんですが
全ての投資は得をする可能性と損する可能性が同じだけあって
誰かが百万円の利益を上げたという事は誰かが百万円損するという勘違いをしていました

これもFXやデイトレードといった一部の投資のみに当てはまる例外で
新NISAなどで行う長期投資には当てはまりません

参加者全体を合計したときに利益がプラスマイナス0になることをゼロサムゲームといいますが
長期投資の場合、企業自体の価値が時間とともに上がっていくため
参加者全体を合計すると価値の上昇分プラスになります

いわゆるプラスサムゲームといわれる状態の為、参加者全員が得をすることも可能です

もちろん現実には無茶な取引をして大損をする場合もありますが
長期間かけて分散投資を行えば損をするリスクは相当低くなって行きます

今は株価が高すぎるから始め時ではない

これは私が投資をしていると知った友人から直接何度か言われたことのあるセリフです

確かに私も投資を始めるまでは同じようなことを思っていましたし
実際当時はニュースなどでも株価が過去の記録を更新したと騒いでいる時期でした

ただ面白い事に私が投資を始めた時期や何人かの友人から「今は株価が高すぎる」と言われた時期は
同じタイミングではなくそれぞれ数年間が空いています

一番最近言われたのは先月の話ですが、少なくともそれ以外のタイミングで言った友人は
そこで投資を始めていればそれなりの利益を上げていたはずです

これはただの結果論だと思われるかもしれませんがそうではありません
実際には未経験者の方が見逃している2つの事実が原因です

その事実とは
株価は基本的に右肩上がりである
自分が投資の素人である

ということです

まず高すぎると感じる理由の大半は株価が右肩上がりであるという事を知らないからです

企業は利益を上げては設備投資などを行い、さらに利益を増やそうとするため
時間とともにその価値も増していきます

もちろん単体で見れば成功する会社だけでなく潰れる会社もありますが
全体で見ると一時的な上下を繰り返しつつも右肩上がりになるため
歴史的な暴落時期を除き、株価は過去最高に近い場所にあることが多いという訳です

このことを頭に入れていないと過去最高値=割高だと感じてしまう訳ですね

つぎの「自分が投資の素人である」という事実は当たり前すぎて
投資未経験者が忘れているわけがないと思われるかもしれません

でも冷静に考えてほしいのですが
本来株に限らず「○○が高すぎる」という台詞を言うには
少なくとも適正価格現在の価格の両方を理解したうえで
その差が大きいという状況でなければ言えないはずです

現在の価格くらいはひょっとするとニュースなどで知っているかもしれませんが
投資をしたことない人がどうして適正価格が分かるのでしょうか?

投資はプロでも正確な予想が難しい世界なので
必ずしも投資経験者のほうが常に正しいとも思いません

でも少なくとも投資未経験の段階で今の株価が高すぎると感じたのなら
一度その考えの根拠を考えてみた方がいいかもしれません

現金の価値は変わらない

これは世界的に珍しい長いデフレを経験した日本だと仕方ない事ですが
現金は価値が変わらないため安全だという感覚が身についている人が多いです

しかしここ数年世界情勢や為替の影響で徐々に日本国内で見ても
以前より物価が上がっている=お金の価値が下がってきています

必要以上に不安を煽るつもりはないので
すぐに現金が紙くずになる!
なんて言う訳ではありません

ただ例えばちょうど1年前の2024年1月4日は1ドル144円でしたが
この記事を書いている本日2025年1月4日は1ドル157円です
これはこの一年でざっくり1割ほど日本円の価値が下がっていると言えます

為替を無視するとしても国が緩やかなインフレを勧めている以上
毎年少しずつお金の価値は下がっていきます

投資を絶対にしなくてはいけないという訳ではありませんが
少なくとも現金の価値も不変ではないため過信しないようにしましょう

少額投資には意味がない

最後は投資は割合で増えていくため少額では意味がないという誤解です

確かに投資の期待利回りはそこまで高くなく
株式投資であれば年間5~10%というのが一つの目安と言われています

たとえば投資額が十万円であれば一年我慢しても五千円から一万円しか増えないという事で
損する可能性もあるのにその程度しか増えないなら意味がない!
と思う人もいるでしょう(というか過去に言われたこともあります)

ただ少額投資でも始める価値は十分あります
理由の一つはよくいう『複利の力』です
単年ではなく時間をかけることによって徐々に大きな利益になるため
少しずつでも投資価値があるというものです

もちろんそれも大切な視点なのですが
個人的にはそれ以上に『投資経験の蓄積』が少額投資の価値だと思っています

初心者向けの投資本を読むとよく

投資額を決める際に自分のリスク許容度の範囲で投資するようにしましょう

といったことが書かれています

大事なことではありますが一方で
投資初心者にとっては「そもそも自分のリスク許容度が分からない」という問題があります

ある程度大きなお金が出来てから投資を始めてしまうと
実はその金額が自分のリスク許容度を超えていて
ちょっとした値下がりにも耐えれなくて大損するという事もありえます

更にいうとリスク許容度というのは生まれつき決まって変えられないものではなく
知識と経験で徐々に変えることが出来るものです

少額から投資して上下を繰り返しながら少しずつ増えるという成功体験を積むことは
長い投資生活を歩むうえで大きな価値を持っていきます

投資する前に最低限の貯金を先に貯めるというのは必要ですが
収入が増えてから、もしくは大金が出来てから始めるのではなく
初めての投資は無理のない範囲で少額から行う事をお勧めします

以上が投資未経験者が持ちがちな誤解5選です

投資は良くも悪くも人生に大きな影響を与えるほどの力があるので
先入観に捕らわれず関わり方を見つけてもらえればと思います

それではまた

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