貯金ゼロでの投資は絶対NGなのか?

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「投資を始める前に生活防衛資金を貯めよう」

投資初心者向けの情報を探すと大抵こんな助言が載っています

これは限界ギリギリまで投資している状況では
急な出費や収入の減少があった時に対応できなくなってしまうからでしょう

とはいえ貯金0の人がせっかく投資を始めようと思っても
まずは何か月分もの生活費を貯めろと言われては
やる気がいきなり挫かれてしまいます

ここで躓いて何もしないまま蓄財を諦めてしまうよりは
リスクが高くなるものの最初から投資をした方がいいとも思えます

という事で今回は常識として語られる防衛資金を貯めるという行為に
あえて逆張りするような内容で考えていきます

貯金ゼロでもいきなり投資をしてもいい理由三選

・貯金ゼロの人は収入が増えても減っても貯金ゼロ
・蓄財の成功体験
・投資口座で貯金可能

細かい内容を説明する前に二つお伝えしておきたいことがあります

まず貯金ゼロの人は生活防衛資金を貯めなくていいと言いたいわけではありません

この記事はあくまでも貯金を本当に出来ない人向けの次善の策なので
可能であればリスクを下げるために生活防衛資金は貯めてください

もう一つは新卒一二年目の人はマネしないでください

その段階であれば半年もあれば生活防衛資金は貯まるはずなので
無理してこんな茨の道を進まないでください

さてそれでは本題です

貯金ゼロの人は収入が増えても減っても貯金ゼロ

社会人を何年もやっていて貯金も借金もないということはある意味凄いことです

おそらく家計簿もつけていないのに毎月入る給料の大半を使いつつ
なんやかんや大きな黒字も赤字もなく数年間やりくり出来ているからです

つまり借金をしていない限り
貯金をできない人は計算が出来ない訳ではありません

貯金にそもそも価値を感じていなかったり
欲望を抑えるブレーキが甘めなだけで
収入という予算内でやりくりする能力自体はあるはずです

だから何か高いものを買ってしまった月も特に大きなイベントがない月も
多少の上下はあれど大体同じくらいの出費になる訳です

であれば先に給料の一部を投資という使い道に限定してあげることで
意外と苦痛なく蓄財していけるようになるでしょう

実際30を超えても貯金ゼロの人が私の友人にいましたが
新NISAで積み立てを始めてから「意外となんとかなる!」と驚いていました

これを見て「先取貯金でもよくない?」と思った方がいるかもしれませんが
先取貯金ではなく投資を勧める理由は後ほどご説明します

なんにせよ長年貯金ゼロであるという実績がある以上
このまま何もしなければ貯金ゼロのまま変わりません

確かに生活防衛資金ゼロでの投資と生活防衛資金アリでの投資で比べれば
100人中100人が後者を選ぶでしょう

ですが今問題になっているのはそんな教科書通りの状況ではありません

比べるべきは貯金ゼロ投資資産アリ貯金ゼロ投資資産ゼロ
この2つでどっちがマシかという話です

もちろん前者なのは言うまでもありません

蓄財の成功体験

私が貯金ゼロでも投資を始めてもいいと思う理由は他にもあります

貯金ゼロで投資を始めようと思う人は
そもそも貯金をしたことすらほとんどない人のはずです

たまたま出費が重なって貯金が目減りしてるだけの人であれば
まずは元の額くらいまで戻してから投資を始めようとするでしょう

ですが貯金ゼロの状態が恒常化していると
それが当たり前になって危機感すら余りない状態なので
使わないお金を貯めるモチベーションも湧きません

そこでまずは少しでも資産が増えるという成功体験によって
蓄財自体に価値を感じてもらうことが大切だと思います

ここでいう資産が増えるというのは投資利益の事ではありません

利益も大切ですがそれ以上に今までやってこなかった
積立でコツコツ貯蓄する経験が大事なのです

確かに減る危険もある投資はリスキーではありますが
極論レバレッジ商品でもなければ失敗しても元の貯金ゼロより多く残ります

そのリスクよりも資産を貯めていく経験に大きな価値があると思います

投資口座で貯金可能

ここまで貯金ゼロで投資を勧めてきましたが
とはいえ貯金が大切なこともまた事実です

いきなり何か月分もの貯金を先に貯めるというのは現実的ではありませんが
投資を始めることでより貯金しやすい環境も整えることができます

というのも投資をする場合ネット証券の口座を開くことになります

そしてそこにお金を入れて投資商品を買う訳ですが
毎回振り込みなんてめんどくさいので
基本的には自動引き落としで毎月お金が移動する設定をします

本来そのお金で投資商品を買う設定まで一緒にやるのですが
この時引き落とし額と購入額の設定を同じ金額にする必要はありません

どういうことかというと
例えば毎月2万円引き落とされる設定で1万円投資信託を買う設定すると
毎月1万円の現金と1万円分の投資信託が口座に貯まっていきます

これは貯金用口座を作って行う先取貯金などとやってることは同じですが
その場合投資用証券口座と貯金用口座を別に作る必要があります

投資にかかる手間だけで貯金と投資両方出来るというのが一番の強みです

もちろん証券口座は名前の通り投資のための口座なので
公共料金の自動引き落としに対応していなかったりと
色々デメリットはあります

なので本来は貯金用口座としてオススメできないのですが
何度もいうようにこれは貯金ゼロの人向けの話です

私は投資に限らず初心者には出来るだけ手間や障害を減らして
まずは一歩を踏み出してもらうことが大事だと考えています

投資と貯金をまとめて行い、積み立ての習慣がついてから
現金分はそのまま生活防衛費として元の口座に戻すなり
貯蓄用口座を作ればいいでしょう

まとめ

投資初心者向けの情報をみるとほぼ必ず書いてある生活防衛資金ですが
あくまで理想論であり貯金ゼロの人にとっては高いハードルになりかねません

私の短い投資歴から言っても生活防衛資金が大切という事は身に染みています

ですが最良の行動でもやらなければ意味がありません

理想を言えば投資を始める前に生活防衛資金を貯めるべきですし
そもそも貯金ゼロの生活を送るべきではありません

ただ節約癖が付いていない人が生活費の数か月分を貯めるとなると
早くても半年から一年は確実に掛かるはずです

投資の前に貯金というのは正論ではあるものの
そんなことを言われてコツコツ貯金をできる人であれば
そもそも貯金ゼロ生活をするとは思えません

現実的な範囲で貯金ゼロ生活からの脱却をすると考えると
必ずしも生活防衛資金を貯めてからとは言えないのではないでしょうか

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